システムデザイン研究科

電子情報システム工学域

松井 岳巳

最終更新日:2019/02/28

工学と医学の両方の側面から人間の安全や安心を支える「技術」と「システム」の研究開発

非接触、マイクロ波、レーダー、呼吸心拍、インフルエンザ、体温、サーモグラフィー

  • 松井 岳巳

  • Takemi Matsui

研究概要

松井研究室では、人の安全や安心を支える「システム」を作り出すための研究を、工学・医学・心理学的側面から行っている。
現代は、ストレス社会といわれている。ストレスを客観的に測定することは、快適な生活につながるという観点から、ストレス・覚醒度の非接触型測定方法を開発。ストレスが作用する自律神経は、緊張により活性化する交感神経と、リラックス時に働く副交感神経によって成り立っている。交感神経の緊張は、採血や心電図で測定することができるが、手間などを考えると現実的な方法とはいえない。そこで、松井研究室では、微弱電波を出す超小型のマイクロ波レーダーを用いて、人に触れずに自律神経の活性度を測る研究を行っている。
また、高齢化社会に向けて、介護の負担軽減を目的としたモニタリングシステムも研究している。高齢者福祉施設では、当直職員による頻繁な夜間巡回が大きな負担となっている。しかも、目視によって入居者全員の安否を完全に確認することは、容易ではない。そこで介護用ベッドのマットレスの下に、微弱電波を出す超小型のマイクロ波レーダーを2台装着し、ベッド上の高齢者の呼吸、心拍に伴うシグナルを連続的に計測し、リアルタイムでバイタルサインとして呼吸数・心拍数を表示するシステムの開発を行っている。
人に負担をかけないバイタルサインモニターの利用により、高齢の施設入居者や在宅被介護者、入院患者のモニタリングが容易となる。心肺停止や異常な値を示した際には、自動的にナースセンターやコールセンターなどに知らせることができ、目視と比較しても安否確認の精度が高まるため、当直職員の負担軽減になると期待されている。

最近のトピックス

今後の展望

近年、新型インフルエンザの大流行(パンデミック)や感染症に備え、新たな検疫システムの開発が重要視されている。国際空港など、水際でのウィルスの侵入を防ぐには、短時間にできるだけ多くの人を検査するシステムが必要である。そういった検疫所からの要請に応え、松井研究室では、感染症などにより発熱している人を短時間で正確に検知するシステムを発案した。
発熱を感知するサーモグラフィーに加えレーザードップラー血流計やマイクロ波レーダーで、手のひらの血管の微妙な動きや腹部の動きを検知し、心拍や呼吸を測定するのもで、それらを同時にわずか5秒で行うことができる。非接触型の検知システムであるため、測定の際の接触感染防止にもつながると考えている。
今後も、これらの実用化、応用化に向けて、さらに実験を重ね、研究を展開していく予定である。

産業界や自治体の課題のうちで、適用可能な例 インフルエンザスクリーニング、ストレスモニター、高齢者安否確認

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