システムデザイン研究科

機械システム工学域

小方 聡

最終更新日:2019/02/28

流体流動に関連する抵抗減少効果

抵抗減少、撥水性、マイクロチャンネル、エバネッセント光、プラズマアクチュエータ

  • 小方 聡

  • Satoshi Ogata

研究概要

小方研究室では、流体の流動における抵抗低減を主に、さらなる基軸的研究として、層流域に対して超撥水の技術を用いた抵抗低減に関する研究を行う。層流域の圧力を減少させることは、マイクロチャンネルなどの微小な流れ場で重要であり、早期の実用化が期待される技術である。
これまでに、超撥水に微細構造を組み合わせた壁面を用いることで、層流域の摩擦損失が20%程度低減すること、および抵抗低減のメカニズムは壁面境界で流体の滑りによることが明らかになった。現在は、抵抗低減に最適な壁面微細構造を壁面極近傍の固体・気体・液体の三相の界面現象の観察からの解明を試みており、実用に向けた耐久性実験、供試壁面の乱流への適用法などの研究も行っている。
上記の研究と併せ、小方研究室では、固体と液体の界面である固体壁近傍の流体挙動も、実験的・解析的に研究している。具体的には、エバネッセント光を用いて、壁面から100nm以内の領域の流体の速度を、PTVやPIVを用いて測定し、混入した蛍光粒子の運動に壁面が及ぼす影響や、それらが流れ場でどのように変化するのかを調べている。
また、生体分子、高分子などを添加した場合に、壁面近傍で流動がどのように変化するかも調査している。これまで、ニュートン流体の管内の流れで壁面から50nm以上の領域では、理論値に従うことが示された。
一方、乱流抵抗低減添加剤である高分子などが数ppm添加されると、その流れが全く異なることが明らかになった。小方研究室では、これらの差異が生じるメカニズムを解明すると同時に、より壁面に近い領域の速度分布の測定にも挑戦している。

最近のトピックス

今後の展望

流体工学における抵抗減少効果の研究は、省エネの重要な要素である。身近な応用例としては、自動車走行中の空気抵抗や、飛行機の翼が受ける気流抵抗を低減させることなどが挙げられる。小方研究室では、プラズマアクチュエータを用いた新しいアプリケーションの開発を行っている。
プラズマアクチュエータは、大気圧で発生するプラズマにより誘起される流動を利用している。さらに、構造が簡単で小型軽量という特長を有するため、技術の実用化が期待される。
小方研究室では現在までに、このアクチュエータの誘起流の方向や速度を印加電圧を変えることで制御できることを示すことに成功。今後は、プラズマアクチュエータの特長を活かした新たなアプリケーションの開発を目指す。

産業界や自治体の課題のうちで、適用可能な例 液体や気体の流れが関連する省エネルギー問題

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